

まずはみなさんが清潔なところで気持ちよく治療していただくようスタッフ一同心がけております。さらに私が使う器具は私しか使いませんので、衛生管理には自信をもっております。
次に「痛みのない」、もしくは「痛みの少ない」治療から始めていきます。説明もなくいきなり麻酔を使うことはありませんのでご安心ください。
麻酔時の痛みも出来るだけないように、はじめに粘膜に塗る表面麻酔を用いたり、針先にも麻酔薬を塗るなど、痛みには最大限配慮いたしております。
虫歯を削って詰める治療(軽度の虫歯治療)
冷たいものがしみる程度の、比較的浅い虫歯の場合には、陶器やプラスチック、金属を詰める治療となるでしょう。歯は自らの力で、失った部分を再生することができません。そこで虫歯を削った箇所に、代わりの材料を詰めなければ元のように機能しません。
詰める材料には、陶器、プラスチック、金属などがあります。
陶器は、材料の強度的問題があり、歯を削る量は増えますが、色も良く見た目は最も優れています。
プラスチックは変色や収縮などの変形があるため、詰める場所によっては他のものに比べて詰め替え時期は早いかもしれませんが、色も良く、早く、安く、削る量も少なく済みます。
金属は、色は良くありませんが、その代わり、強度、変形、噛み心地の良さなどに大変優れています。
そのほかにも材料がありますが、同じ虫歯でも患者さんの希望により、詰める物は変わってきます。それぞれの材料にメリット、デメリットがありますので、よく考えてお選び下さい。
長持ち度に関しては、診断と歯科医師の仕事の丁寧さによって決まりますので、必ずしも素材の違いではないことを知っておいてください。
歯の神経を取る治療(重度の虫歯治療)
虫歯になって歯が強く痛み、温かいものまでしみると、神経を取る治療となるでしょう。処置は大げさなものではなく、傷自体は、歯の根っこの先端を針で突いたくらいのわずかな傷口ですので、治療中も虫歯の痛みに比べると楽です。先端の傷が治るまでがこの治療の主要部分ですので、場合によっては3,4回の通院で終了します。
しかし、この神経を取る処置を簡単に考えないようにしてください。この処置に不手際があると、抜歯へのカウントダウンが始まります。痛みが出ればましな方で、痛みが無く虫歯や歯の根っこの辺りに膿みを作って病巣が進行した場合には、数年で抜歯となることもあります。
いくら高価な詰め物、かぶせ物を作っても、歯がもたないようでは、その価値はありません。
神経を取れば虫歯は進行しないと考えがちですが、決してそんなことはありません。単に気がつかないだけかもしれません。そのため自分で気づいた時点での症状は、相当悪くなっていると考えなければなりません。
この見えない基礎工事をしっかりとすることにより、歯の長持ち度は格段に向上します。
歯の根っこに溜まった膿を治す治療(重度の虫歯+歯の根っこの炎症の治療)
3年以上経過して、神経を取った歯の根っこに、レントゲンで病巣が見られることがあります。原因は色々ですが、根っこでバイ菌が悪さをして、膿を持っている場合が多いです。「歯の神経を取る治療」で書きましたが、治療の不手際によるものも少なくありません。
あるいは虫歯が慢性化して、歯の神経を伝って根本まで進行していき、そこで病巣を作っている場合もあります。
どちらの経過をたどっても、痛みを伴う場合もあれば、無いまま進行している場合もあります。そのため定期検診をしている人ですら、痛みがなければ見落とされがちです。この治療は、なかなか厄介です。歯を抜いて、根っこを掃除してもう一度顎に戻せればいいのですが、そうはいきません。
病巣の大きさにもよりますが、この治療は歯科医師が相当気合を入れてかからないと治癒しません。
一見、神経を取る治療とよく似ていますが、技術的難しさはその比ではありません。見えない部分に何が起こっているのか、想像しなければなりません。顕微鏡をのぞいたところで、見えるレベルのものではありません。
確信を持って治していくためには、手先の器用さ、変化に気がつく五感の注意深さ、分子レベルで現象を判断して説明をつけられることが不可欠だと思います。
痛みがなくなったことが、必ずしも治ったことにならないのがこの治療の難しいところで、怖いところです。治療が終わって最低1年は経過を追わなければ、本当に治ったかどうか判断できないのがこの治療です。再々治療を繰り返すたびに歯の寿命が削られていきますので再発を繰り返している方は要注意です。
削って被せる治療(健康な歯の土台に歯を被せる治療)
神経を取った歯は、潤いがなくなります。言い換えると脆(もろ)くなります。もちろん噛むことに耐えうるくらいの硬さはありますので、神経があるときに比べると、幾分か脆くなるという意味です。しかし詰め物で修復した場合、力のかかり具合で歯が欠けたり、破折することがあります。そのため削る量は多くはなりますが、全周を削って被せ物にする方が、そういったリスクを避けられ、結果的に長持ちすることもあります。
私は基本的に歯を削らないように勤める歯科医師ですが、こういったリスクを考えた場合は患者さんに、あらかじめお話するようにしています。また同じ全周を削るにしても、できるだけ削らない素材を選ぶよう勧めています。白い被せる歯であっても、種類によって歯を削る量はかなり違いますので注意してください。見た目の良いものはそれなりにリスクを伴います。
当医院ではそれらを全てお話してから選んでいただいておりますので、一本の歯を大切に考えておられる方は、是非ご自分に合った方法を選んでいただきたいと思います。 |